2019/01/22

すべての善き人の人生がもし幾世紀もの間安定したものだったとしたら



安定した環境で何世紀も育っていたとしたら…子供の時からの記憶を途切れなく,そして焼き付けたように覚えていたことだろう。

世間の波とは一個人の内面も外面も簡単に歪め潰してしまうほどに無神経で残酷でそしてその責任は誰に問う事も出来ぬものなのだ。

殺し合いが親子間でさえ日常的に起こり,"国民"が選んだたった一人の指導者の指揮によって何千万人もの同胞を殺すのが人類だ。分け合えば行き渡るものを独り占めした者同士がさらに戦い,仕舞には同盟を組んでそれぞれの"国民"を囲い込み,支配するのみだ。


"国民"なんてものはない。
それは独占者の戯言だ。
人と人の争いに
他人が加勢して果てしなく争いは広がる。

そのいいとこ取りをするのが独占者の始まりだ



善い世界ではこうだ。
争い事には善きレフリーがつき,争いを拡大させない。
スポーツマンシップのようなものだ。
ズルをした者は蔑まれ,結局負けを認めざるを得ない。



さて,この現在の世界では,ズルをしたことを隠し通したり,目撃者や証言者,仮説論者の口封じをするのが常だ。

自ら破る事を想定したルールというモノを掲げ,皆が自分の都合の良い所へもってきた途端にルールという網を一気に引き上げて総取りだ。

なぜ皆そう簡単に釣られてしまうのか??
皆が思い描くレフリーは彼らのものでしかなく,彼らの脳内の善ワールドだからだ。

レフリーじゃなく,シナリオ作家のインチキルーラーだという事に気づかないのでやられてしまう。

『長いモノに巻かれる』というのはこの光景そのものではないか。
網で一気に捕られてしまう,魚の群れ…

人を捕る漁師は豹変して恐怖で人を奴隷に変える。


しかし支配は一人では成し得ない…どこかに綻びが出るのも時間の問題だ。



今現在の世界で,善き人々が勝っている場所は残されていない。
支配者達,持てる者たちは自らの平和を保証できる力がある。
抑圧された人々の上に腰を下ろして。


 

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